金沢大学衛星1号機(超小型衛星)の名称が決定!(2021.06.24)

金沢大学衛星1号機(超小型衛星)の名称が決定!

 この度、先端宇宙理工学研究センターにて開発を進めている金沢大学衛星1号機(超小型衛星)の正式名称が下記の通り決定しました。

 

正式名称:「X線突発天体監視速報衛星こよう」
略  称:「KOYOH」

 

 金沢大学衛星1号機は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の革新的衛星技術実証プログラムに搭載する実証テーマのひとつ「理工学が融合した超小型衛星システムの開発と重力波天体のX 線観測」として採択されており、革新的衛星技術実証3号機(イプシロンロケット)により、2022年度に打ち上げられる予定です(※1)。

 本衛星プロジェクトの目的は、本学大学院自然科学研究科に設置した理工一体の教育プログラム「宇宙理工学コース」の学生が主体となる金沢大学衛星の開発を通じて、宇宙事業を支える高いスキルを持った人材を育成することです。さらに、自らが開発した人工衛星および観測機器で取得したデータを用いて、学生が中心となって第一級の科学成果を創出することで、将来の宇宙科学・宇宙工学の両面を支える人材育成に貢献します。

 本衛星の科学ミッションは、平成27年に史上初めて検出され大きな話題となった重力波の観測施設と同調し、X線突発天体を発見することで「重力波天文学」という新しい学問分野の創成に寄与することです。そのために広視野X線撮像検出器を搭載して、重力波を伴うガンマ線バーストなどの突発天体をX線で撮像観測することで発生時刻や発生方向を同定し、その情報をほぼリアルタイムで国内外の地上観測者に通報します。重力波と同期したX 線観測により、ブラックホール形成のメカニズムや、ブラックホール時空周辺の物理現象を研究し、第一級の科学成果を創出することを目指しています。

 JAXAのロケットで打ち上げられる超小型衛星の正式名称には、衛星のミッションを広く周知できる和名を付与することから、本衛星の科学ミッションに基づき、「X線突発天体監視速報衛星」と呼称することにしました。また、衛星にはその特徴を表す愛称をつけることが一般に行われており、本衛星のミッションを象徴的に表す言葉として「こよう」を採用しました(※2)。併せて、衛星名の略称(英数字文字列)は「こよう」と発音してもらえるように「KOYOH」と表記しました。

 現在、教員と学生が協力しながら「X線突発天体監視速報衛星こよう」(KOYOH)の完成に向け、最終組み立て・試験の準備を進めています。

 

※1 プレスリリース(2020.6.18)

※2「こよう」について

 右の写真のように「太陽が海に沈む時に海面上に出来る一本の光の道筋」を意味する言葉として「黄陽」(こよう)が使われています。高密度天体の連星が衝突合体してブラックホールへと沈むときに現れるガンマ線バーストジェットが、重力波のさざ波の中で一条のX線・ガンマ線の道筋として衛星で捉えられる、その情景を重ねて、本衛星の愛称としました。