数学コース

論理的思考能力と数理的直感で世界の謎を探求する

 数学は長い歴史をもつ学問として,数,図形,量に関する諸問題に関わりながら進化してきました。それらはそれぞれ,代数,幾何,解析とよばれる分野へと発展し,自立した学問体系としての数学を形成するとともに,『科学を記述する言葉』として広く応用され現代社会の根幹を支えています。数学コースでは,公式や定理の厳密な証明を確認しながらこれら3つの分野を基礎から学んでいくことで,論理的思考能力と数理的直感を身につけることができます。このような経験を積んだ数学科・数学コースの卒業生は大学院進学後も含め,中学・高校の教員や研究者,製造業やIT企業,金融機関,公務員など,幅広い分野で活躍しています。

 

物理学コース

物理学をとおして,科学的思考力と問題解決力を身につけます。

 物理学コースでは,物理学を深く学び,最先端の研究開発にも対応可能な真の基礎力を身につけることができます。講義と連携した演習や,少人数ゼミ,二人一組で行う物理実験等により,基礎知識を学ぶとともに,自分で考えたことを発表し議論する訓練をします。4年次の物理学課題研究では,8つの研究グループのいずれかに所属し,個別指導を受けながら,先端的な物理学研究の一翼を担う事になります。物理学の専門知識を修得しているだけでなく,自ら主体的に問題を見出してそれを解決する力を持ち,新しい分野や未知の領域に踏み出していける人材の育成を目指しています。卒業生は科学的基盤が確立したプロとして,幅広い分野で活躍しています。

 

極限の果てに物理を求めて,宇宙のあらゆる物質とそれを支配する原理・法則を探究する。

 物理学コースには現在,理論系・実験系あわせて8の研究グループがあり,素粒子の極微世界から巨大な宇宙までを,絶対零度に限りなく近い超低温から超高温プラズマ現象までを,原子や分子の量子状態から原子集団のナノ物性や非線形現象,さらには生物物理現象までを,基本からしっかりと学ぶことが出来ます。各研究グループでは,新しい理論や解析方法,極限状態を実現し観測する実験手法の確立や,超高精度・超高感度測定装置の開発に,学生とともに日夜挑戦しています。未知の物質やエネルギーさへも研究の対象として,実験・理論を問わず,自然界を構成するあらゆる物質とその相互作用が起こす現象の基本的理解と解明を目指しています。

 

計算科学コース

(1) 計算科学コース紹介

 コンピュータの出現により、科学の世界にコンピュータシミュレーションという革新的な研究方法が生まれ、それまで実験不可能だった現象が解析できるようになりました。これは科学研究にとって理論、実験に次ぐ第三の方法であり、コンピュータシミュレーションに関わる研究は総称して計算科学(Computational Science)と呼ばれています。

 計算科学と似た言葉に計算機科学(Computer Science)がありますが、計算機科学がコンピュータの仕組みからOSなど計算機そのものを対象とするのに対し、計算科学はその計算機科学の技術を駆使して、科学の問題を発見し解決する学問です。コンピュータシミュレーションは現代科学の多くの分野において不可欠な研究手法になっており、計算科学はそれらさまざまな分野と関わりあいながら発展しています。

 計算科学のこのような特徴を背景に、当コースでは学際的視点にもとづく教育研究を行っています。この教育研究を支えているのは数学と物理学です。その理由は、数学は計算科学を支える基礎であり、物理学は自然現象を扱う基礎であるからです。計算科学コースの学生は、数学と物理学の基礎をしっかりと身につけ、それをもとにコンピュータシミュレーションの実践に取り組み、あるいはまた、その背後にある理論に取り組むなど、幅広く発展的な内容を学ぶことができます。

(2) 計算数理教育プログラム紹介

 数学を含む学問分野に「数理科学」があり、物理学など理学分野や工学・経済学との学際的な部分を取り入れた体系として広く認知されています。計算数理は、数理科学と計算科学との関わりから生まれた新しい分野です。

 

 自然科学における諸問題を計算機を用いて解析することは数値シミュレーションともよばれ、数値解析と呼ばれる分野が関わってきます。また、暗号化やデータの圧縮技術は現代社会に不可欠ですが、これらの技術を組合せ論やトポロジーなどの基礎数理をはじめとするさまざまな数学が支えています。

 

 数理科学の問題を計算機を使って解くことで、いままで数学者が関係しなかった分野の研究を数学者が行えるようになりました。物理・化学・生物・地学・天文などの基礎的分野だけでなく、工学などの応用分野、さらには経済学や数理ファイナンスの分野でも数学者の活躍の場は広がっています。このような計算科学を使って数理科学を研究する分野が計算数理です。

 

 計算数理教育プログラムでは、計算科学を支える数理科学である基礎数理と、計算機支援のもとで数理科学の諸問題を研究する計算数理を柱として、統計やデータサイエンスも用いながら教育研究を行っています。

 

(3) 計算実験教育プログラム紹介

 本プログラムは、計算機実験(コンピュータシミュレーション)を通して自然界の現象を解明する学問領域を対象とします。シミュレーションは、自然科学の諸分野(物理、化学、生物など)における原理・法則を計算機を用いて解明する手法です。たとえば、計算機を使って運動方程式を解き、その結果を可視化することで、現象や運動を直感的に理解しやすい形に表現できます。それを調べることで複雑な現象の本質を「理解」することが出来、その背後にある原理・法則を解明できるようになります。

 シミュレーションは理論、実験に加わる第三の科学(研究の手法)として産声をあげましたが、産業界、特に、最先端技術の世界もこの恩恵を受けることになりました。シミュレーションは現代社会のニーズにマッチした応用研究であり、先端技術の分野でなくてはならない強力な研究手法になっています。

 計算実験教育プログラムでは、コンピュータシミュレーションを用いて自然の諸現象、特に複雑な系の諸問題を解明するための教育・研究を行います。分野は物性物理、ナノ科学、分子科学、バイオ科学やハイパフォーマンスコンピューティングと、学際的で多岐にわたった教育研究を行います。