有機薄膜太陽電池とは PART1



有機薄膜太陽電池とはなんでしょう?
トップページでは”有機でできた太陽電池”としか紹介しませんでした。


organic



材料はもちろん、有機材料です。有機材料といえば色素、プラスチック、炭素材料が代表です。市販されているシリコン太陽電池はシリコン半導体を使った太陽電池です。有機太陽電池の場合は半導体の色素、プラスチック、炭素材料をつかったものです。この半導体材料つまり電気を流す有機材料として2000年に白川先生がノーベル賞を受賞したのは常識ですね。炭素材料としては、フラーレン(C60)やカーボンナノチューブ、はたまたグラフェンまで使われようとしています。
作り方ですが、材料が溶媒にとけるものは塗布(おもにスピンコート)で製膜し、溶媒に溶けなかったり昇華性や蒸発する材料は真空蒸着などで製膜します(図1)。

Fig1
図1 材料と製膜法


絵では分からないので実際の実験室の装置の写真を紹介します。


vac

↑真空装置です。ステンレス製で大型ポンプで中を真空にして、セットした材料を加熱して昇華させ製膜します。有機や金属など色々な材料の製膜に使われます。

spin

↑スピンコーターです。回転基板の上に有機材料の入った溶液を落として製膜します。イメージはクレープ作りです。クレープを陶芸のろくろで作ったといったところでしょうか?



これはあくまでも実験室の話です。実用化の際には、大型の印刷機で製膜することで大面積・低コスト化が実現されます。


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