地球社会基盤学類 3つのコース

地球惑星科学コース

生きている惑星「地球」。生命と進化。過去から現在、そして未来への時間の流れの中で

地球や惑星を構成する物質やその循環、地球環境の変遷や現代の環境汚染、生命の歴史、地球・惑星内部や表層のダイナミクスはすべて連動しています。本コースでは多分野にわたる地球惑星科学をミクロスケールの物理・化学の知識から地球スケールの理論を俯瞰する能力を身につけるため、国内有数の最先端分析機器を用いた室内実験で分析法を学び、野外実習により自然調査の基礎を習得します。素材開発から,地域および地球規模までの多様な問題を解決する研究者・技術者や理科教員の育成を目指しています。
地球の歴史を1年に置き換えると、人類の誕生は12月31日に相当します。地球はどうやって我々人類の舞台を用意したのでしょう?地球を卵に見立てると、我々のたつ地殻は卵の殻ほどの厚みしかありません。他の惑星だけでなく,地球の殻の下の世界をまだ誰も見た人はいないのです。地球は我々のまだ知らない知的フロンティアに満ちています。地球を探る冒険をここからはじめましょう。

岩石をマイクロスケールで探究します。写真は地震発生域である沈み込み帯マントルウェッジで重要な役割を果たすと考えられている、かんらん石とアンチゴライトを含む岩石の変形組織です。
顕微鏡レベルのミクロンサイズの化石(浮遊性有孔虫;写真左)から肉眼レベルの大型化石(アンモナイトなど;写真右)まであらゆる化石をつかって地球生命史を復元します。

土木防災コース

理論・実験・現場体験を基に,住民が安心して暮らせる社会基盤づくりをめざします。

自然環境と調和しつつ災害にも強い強靭な国造り、この重大な課題に社会基盤(インフラ)の設計や施工、維持管理、環境保全といった多様な立場で参画し、牽引していくリーダー人材を育成します。モノづくりを目的とする工学という分野のなかで、私たちが関わるのは、大量安価の製品(プロダクト)の製造ではありません。そこにしかないオーダーメードの橋や道路、トンネル、港湾などの大型社会基盤施設の建設というプロジェクトです。最先端技術を駆使する“技術者集団”の創意と工夫により生み出される社会基盤は、次世代へと引き継がれて土木遺産(レガシー)となります。本コースを修了すること、それはすなわち国内外の大規模プロジェクトで活躍できるエンジニアの誕生であり、新たなレガシーの始まりを意味します。

“ありきたりのProductsではない。それはProjectsであってやがてLegacyになる。”

最後のフロンティア、地中に挑む。北陸新幹線新北陸トンネル建設現場。
堤防を越える冬の荒波:何気ない小さな堤防。でも、その強さは精緻に計算され、人々を守り続けます。

環境都市コース

すみよい都市づくりにて出会う様々な問題を、交通と環境の視点から文系センスを持った理系頭脳で解決していきます。

『都市とはなんだろう。ただ人が集まって生活しているだけの場所だろうか。いろいろな社会基盤施設があり住民やそこを訪れる人々はその恩恵にあずかる。また、交通という手段を用いてその内外を自由に移動する。その便利さは誰が計画し、実現してきたのだろう。人が暮らせば、利害衝突や環境負荷という問題を生じる。でも,私たちはそれを強く意識せずに暮らしてきた。いったい誰が問題を解決し、日々の暮らしを支えてくれているのだろう。』

本コースでは、「環境との共生」と「歴史の一ページとしての現在」という視点から、都市の創造と発展を多面的、学際的に学びます。快適な環境下での生活の安全性と利便性をエンジニアリングの視点で科学し、利用者、弱者の目線に立ってそれを提供する“人にも環境にも優しいエンジニア”を育てます。「ローマは一日にしてならず。では,私の故郷は何日にしてなったの?これからこの町はどうなっていくの?」その答えはこのコースにあります。

研究室からフィールドへ:これは「土木防災」、「環境都市」両コース共通の特徴です。

大型客船で到着した大量の外国人観光客
金沢訪問の目的と移動手段の聞き取り調査をしています. “Excuse meえーっと,what takes you here?えーっと・・・.”
河北潟の水質調査:一杯の水が教える環境変化、きれいな水のありがたさが実感できます。

 

 

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