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植物プラスチック全自動合成ロボットシステムDXを加速し、2050年の未来を激変させる!(2024.07.05)

2024年11月05日

 金沢大学理工研究域生命理工学系の髙橋憲司教授らの研究グループは、津田駒工業株式会社(本社:石川県金沢市、代表取締役会長兼社長:高納 伸宏)と連携し、植物プラスチック(※1)を全自動で合成するロボットシステムを開発しました(図1)。
 本研究グループは、2022年8月からロボットシステムの設計・開発の協議を進め、2023年3月末に第一世代試作機を完成させました。さらに改良を重ね、2024年3月末、反応装置5個が連動して動く合成ロボットシステムを完成させました。この合成ロボットシステムにより、植物プラスチック素材が1年間に3,000種類も製造可能となります。
 本成果は、化石資源に依存しない、サーキュラーデザイン(※2)に立脚する未来社会構築に大きく貢献できます。現在、全世界が目指している「地下化石資源に依存した社会から、地上の植物資源で未来を作る社会」への変革に、大きな貢献をすることが期待されます。

図1 世界初、全自動の植物由来(木材・稲藁・農業廃棄物など)樹脂合成ロボットシステム

 本研究は、科学技術振興機構(JST)共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)「再生可能多糖類植物由来プラスチックによる資源循環社会共創拠点(JST グラント番号 JPMJPF2102)」の支援を受けて実施されました。

【用語解説】

※1 植物プラスチック
 植物を構成するセルロースという高分子を化学修飾した樹脂のこと。
※2 サーキュラーデザイン
 循環型社会を目指し、廃棄物のない社会を目指すこと。

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