はかる・つくる
金沢大学理工学域では、いったい何が行われているのでしょう? 理工学域で研究をしている研究者や学生の皆さんに、聞いてみました。「みなさんはいったい何をはかる?つくる?」
-
- ナノセンシングプログラム
- 環境・地球科学
- ものづくり
- ナノテクノロジー
- 材料
- 計測
空気中の微粒子を測っています。
単位は個。
安全・安心・快適な空間を創っています。空気中の微粒子はエアロゾルと呼ばれ、PM2。5、花粉、ウイルスなど我々の生活に大きな影響を与えています。これらの新規計測法を開発したり、空気清浄器によって室内を快適空間にする技術を開発しています。
執筆者:瀬戸 章文 教授
フロンティア工学類
微粒子システム研究室 -
- 電気電子コース
- エネルギー
- SDGs
- ものづくり
- 材料
- 物性
新しい手法で生成したプラズマの状態を測っています。
単位はK,m-3, eV, …などなど。
材料表面の性質を高速で変えてしまえるユニークな新しいプラズマ源を創っています。プラズマは固体・液体・気体に続く第四の状態と呼ばれ、高温・低温プラズマなどがあります。ユニークな形状の中間的な温度のプラズマを作って、これまでにない高速表面改質を実現しようとしています。
執筆者:田中 康規 教授
電子情報通信学類
環境電力工学研究室 -
- 電気電子コース
- エネルギー
- ナノテクノロジー
- 材料
高温プラズマの状態と,生成したナノ粒子の性質を測っています。
単位はK,m-3, nm, eV, …などなど。
高温プラズマによって,役に立つ「ナノ粒子・ナノ材料」を作っています。高温プラズマは温度が1万度にもなり、なんでも原子の状態まで分解できます。それを制御して「うまく」冷却することで、次世代電池や電子材料用の役に立つナノ材料を大量に作り出すことができます。
執筆者:田中 康規 教授
電子情報通信学類
環境電力工学研究室 -
- 生物科学コース
- 自然・生命
- 環境・地球科学
- ナノテクノロジー
細菌のオルガネラを測っています。
単位はナノメートルの多様性。
微生物の地磁気感知の仕組みを解き明かします。従来、単純な構造と考えられてきた細菌の細胞は、実は多様で複雑な細菌オルガネラや細胞骨格を持つことがわかってきました。私たちは、「磁性細菌」が作る地磁気感知のためのオルガネラである「マグネトソーム」の研究を通して、細菌がナノメートルサイズのオルガネラをどのように形成し、機能させるのかを調べています。
執筆者:田岡 東 教授
生命理工学類
生体分子生理学研究室 -
- 先端化学コアプログラム
- 自然・生命
- エネルギー
- 環境・地球科学
海水中の貴金属濃度を測っています。
単位はpmol/L, ppt。
海中分布図を作っています。希少価値が高い白金やパラジウムなどの貴金属元素。実は陸だけではなく海にも存在しています。ただ非常に濃度が低いため分析が困難であり、どこにどれだけ存在しているかわかっていません。将来資源として確保するためにも詳細な濃度分布を解明しています。
執筆者:眞塩 麻彩実 准教授
物質化学類
分析・環境化学研究室 -
- 電気電子コース
- エネルギー
- SDGs
- 防災・社会創成
- ナノテクノロジー
- 材料
- 計測
新規のプラズマ源を測っています。
単位はプラズマ。
燃料電池・半導体・電力を高度化するプラズマ・高電圧の技術を創っています。新しいプラズマを創って測って制御する技術や、高電圧放電現象を診断する技術を用いて、未来の環境・エネルギーに貢献する基盤技術の創造、及び、電力系統を保護する研究開発を行っています。
執筆者:石島 達夫 教授
電子情報通信学類
環境電力工学研究室 -
- 機械創造コース
- エネルギー
- SDGs
- 材料
金属を通り抜ける水素を測っています。
単位はリットル。
化石燃料に負けない水素を創っています。水素社会に転換するには、水素を【作る】、【貯蔵する】、【利用する】技術をバランスよく開発する必要があります。この中で水素を作る技術はまだまだ未発展です。水素が通り抜ける金属を用いて効率的に水素を製造する技術の研究を行っています。
執筆者:石川 和宏 教授
機械工学類
知的材料システム研究室 -
- 地球惑星科学コース
- 自然・生命
- 環境・地球科学
- 防災・社会創成
地球大気の成分を測っています。
単位はppt (1兆分の1)。
気候や大気質を変える化学反応を探っています。地球の大気は、約78%が窒素、約21%が酸素、約0。9%がアルゴン、で、残りの0。1%以下の中に温室効果ガスや大気汚染物質が含まれます。この超微量な成分によって、その大気が私たちにとって住みやすいかどうかが大きく変わってしまうのです。そんな超微量成分の変動と、その組成を決める化学反応を探っています。
執筆者:石野 咲子 助教
地球社会基盤学類
大気化学研究室 -
- 環境都市コース
- 自然・生命
- 環境・地球科学
太陽系天体の水質を測っています。
単位はミリモーラー。
水惑星水質メーターを創っています。現在我々が手にできる地球外物質の鉱物学的・地球化学的情報からかつて存在した水の性質を推定し、その水はおいしいか(生命の存在に適しているか)調べています。
執筆者:福士 圭介 教授
地球社会基盤学類
水質地球化学研究室 -
- ナノセンシングプログラム
- 自然・生命
- ものづくり
- ナノテクノロジー
- 物性
- 計測
原子・分子スケールの構造や動態を測っています。
単位はナノメートル。
原子や分子を直接観る顕微鏡を造っています。私たちの身の回りの物の性質や現象の起源は、ナノスケールの構造や動態で決まっています。ナノスケールとは、原子や分子が数個から数十個くらい集まった大きさです。私たちは、液中で個々の原子や分子を直接観ることのできる顕微鏡を開発しています。また、それを使って、様々な界面現象や生命現象をナノレベルで観て、理解して、制御することを目指しています。
執筆者:福間 剛士 教授
フロンティア工学類
ナノ計測工学研究室 -
- マテリアルデザインプログラム
- 機械・航空宇宙
- 計測
- データサイエンス・AI
タイヤで車の走行路面の状態を測っています。
単位はすべりやすさ。
インテリジェントタイヤを創っています。車の先進的な運転支援システムを発展させ、自動運転などを実現するためのインテリジェントタイヤを開発しています。自動ブレーキなど、車の安全装備の開発が注目されていますが、現在の車は路面のすべりやすさを測れないため、これらの装備は使用範囲が制限されています。そこで、路面の摩擦係数などを測定可能なインテリジェントタイヤを開発しています。
執筆者:立矢 宏 教授
フロンティア工学類
ロボティクス・デザイン研究室
高度モビリティ研究所 -
- 機械創造コース
- ものづくり
- 機械・航空宇宙
複合材料の変形を図っています。
複合材料に適した加工方法を創っています。軽くて強い材料は日常生活を便利にします。炭素繊維を樹脂で固めたCFRPと呼ばれる軽くて強い材料がありますが、この材料の変形の特徴をつかんで、効率的に曲げたりくっつけたり切ったりなどする方法の研究をしています。
執筆者:立野 大地 准教授
機械工学類
設計製造技術研究所 -
- 物理学発展プログラム
- 自然・生命
- 機械・航空宇宙
- 計測
宇宙の一番星までの距離を測っています。
単位は億光年。
一番星を見るためのカメラを作っています。ビッグバンから宇宙は誕生しました。その宇宙誕生後、しばらくすると星が生まれ始め、さらに銀河などが形作られて100億年以上経ち、今の我々の世界が生まれました。我々の研究室では、「”一番最初”の星がいつ生まれたのか」という人類にとって根源となる疑問の解明を目指しています。
執筆者:米徳 大輔 教授
数物科学類
宇宙物理学研究室
理工研究域 先端宇宙理工学研究センター -
- 計算制御システムプログラム
- データサイエンス・AI
車の運転中にみえる周りの様子を測っています。
単位は安全なモビリティ。
市街地向けの自動運転自動車の認識技術を創っています。市街地の交通環境での自動運転を目指して石川県や東京都、北海道などで公道実証実験を通した技術開発を進めています。自動運転自動車は、車載センサで得られる情報から認識、判断、操作をリアルタイムに処理しながら安全な走行を行います。我々の研究では一般的な交通環境の走行に加えて、雪道の自動運転技術の開発などチャレンジングな課題の解決も目指して研究を行っています。
執筆者:米陀 佳祐 准教授
フロンティア工学類
計測制御研究室
高度モビリティ研究所 -
- ヒューマン・エコシステムプログラム
- ものづくり
- 計測
- データサイエンス・AI
ひとの体と心の負担を測っています。
単位は快適性。
快適性を数値化する方法を創っています。より良いものづくりには、品質や性能の向上に加えて、ものをユーザーの体と心にフィットさせることが大切です。使いやすい製品や働きやすい環境をデザインすることを目的として、体と心の負担を生体信号(筋肉のはたらきや目の動きなど)を使って数値化する方法を研究しています。
執筆者:茅原 崇徳 准教授
フロンティア工学類
バイオイノベーティブデザイン研究室 -
- 計算制御システムプログラム
- 防災・社会創成
- 機械・航空宇宙
- データサイエンス・AI
-
- ヒューマン・エコシステムプログラム
- 医療・バイオ
- 計測
運動神経の活動を測っています。
単位はpps。
神経の活動を数値化する評価手法を創っています。運動神経が良い、悪いとはなんでしょう?「走るのが速い人」を漠然と運動神経が良いと想像するかもしれません。運動神経とは、体を動かすときに脳から出る電気信号を筋肉に伝える経路のことです。私はこの運動神経の機能を数値化し、病気の新しい診断方法や健康増進などの医療保健分野に応用する研究を行っています。
執筆者:西川 裕一 助教
フロンティア工学類
人間適応制御研究室 -
- ヒューマン・エコシステムプログラム
- ものづくり
- 機械・航空宇宙
- データサイエンス・AI
ロボットの活躍の場の拡大を図っています。
単位は手。
いろいろなロボットハンドを創っています。工場・家庭でロボットが浸透してきています。今後、さらにロボットがいろいろな場所でいろいろな作業を実現するために、ロボットの「手」に着目し、様々な機能を持ったロボットハンドを研究しています
執筆者:西村 斉寛 助教
フロンティア工学類
人間・機械創造研究室