イベント

理学談話会(化学)のご案内(2022.12.13)

終了
開催期間
2022/12/13
2022年12月02日

タイトル:D-アミノ酸の生物学的意義

講 師:吉村 徹氏
(名古屋大学名誉教授、立命館大学総合科学技術研究機構上席研究員)

日 付:2022年12月13日(火)15時開演

場 所:自然科学大講義棟AV講義室

概 要:
生体内のアミノ酸のほとんどはL-体であり、D-アミノ酸については、長らく細菌のペプチドグリカンの構成成分など限定的な機能が知られるのみであった。しかし近年、哺乳動物を含む真核生物にも様々なD-アミノ酸が存在し、多様な生理作用を有することが分ってきた。例えばD-セリンは記憶や学習など脳の高次機能と関連する大脳のN-メチル-D-アスパラギン酸レセプターのコアゴニストとして働き、その挙動は中枢神経系の様々な活動や疾患に影響する。D-アスパラギン酸には脳ホルモンの産生・分泌との関連や、テストステロン生合成の促進、精子の運動性の上昇といった生殖との関わりが報告されている。本講演では次第に明らかとなってきたD-アミノ酸の代謝や機能について紹介する。

連絡先:
物質化学系 片岡 邦重
本公演は、物質化学専攻「先端化学」対象講座です。