新規改質セルロース開発テーマ 研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)産学共同(本格型)に採択 -「バイオマスプロダクトツリー実現」に向け、研究加速-(2021.10.18)
2021年10月18日
国立大学法人金沢大学(学長: 山崎 光悦、以下金沢大学)理工研究域機械工学系 瀧 健太郎 教授と株式会社ダイセル(本社: 大阪市北区、代表取締役社長: 小河 義美、以下ダイセル)は、科学技術振興機構(JST)の研究成果展開事業 研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)産学共同(本格型)の新規採択課題として以下の課題が採択されたことをお知らせいたします。
分野: 第3分野(機能材料)
採択課題名: バイオマスプロダクトツリーを実現する新規改質セルロースの開発
研 究 期 間: 2021年10月から2023年3月
※A-STEP令和3年度新規採択課題の決定に関する詳細をご参照ください。
研究概要
金沢大学とダイセルは、長年、セルロースを中心に共同研究や人材交流を続けており、2018年7月には包括連携協定を締結、2019年7月には「先導科学技術共同研究講座」を設置し、セルロース系の脱ヒ素浄化材の開発研究や、バイオマス由来の脱石油系合成プラスチックの製造を目指した基礎研究に取り組んでまいりました。そして、2020年12月には「金沢大学新産学協働研究拠点(仮称)」を設置することで合意し、利用の進んでいない森林資源や、農業・水産業の副産物、廃棄物など、一次産業から生じる天然資源を、環境にやさしい次世代化学変換プロセスによって、さまざまなバイオマス新素材に変換する技術を共同研究し、「バイオマスプロダクトツリー」の実現に向けた取り組みを進めております。
このたび採択された課題は、人類がこれ以上地球に負荷をかけることのない未来社会を目指すバイオマスプロダクトツリー構想を実現するために、木材や綿花などのバイオマス資源から効率的に製造される、成形加工性と海洋分解性に優れた新規改質セルロースを開発することです。具体的には,新規改質セルロースの連続製造プロセスのセンシング技術、低コスト・省エネルギー化、ワンウェイ用途のプラスチック製品に対応した成形加工性を実現する物性制御技術などについて研究開発を進めてまいります。
- 研究者情報: 瀧 健太郎